「遊び」と「楽しみ」そして「学び合い」〜大津市・比叡平の地域福祉活動の視察から〜
村上です。
2014年11月15日、大津市のプリンスホテルで開催されていた大阪市職員労働組合の拡大支部長会のエクスカーションで、大津市比叡平をご案内いたしました。
大津市職員労働組合さんとのご縁は、以前、雨水利用についてのお問い合わせをいただいたことがきっかけでした。
今回、大津で会合をするにあたり、どこかいい視察先はありませんかとの相談をいただいた際、防災、福祉、環境等の課題克服を地域コミュニティで自主的に取り組まれている比叡平を案内させていただくことにしました。大阪でも
おそらく直面していくであろう少子高齢化へのヒントも得ていただけると考えたからです。
プリンスホテルから比叡平に向かうバスの道中で、びわ湖の環境問題と住民運動の経緯や碧いびわ湖の活動を簡単にご紹介したあと、「住民交流まちづくりセンター」(旧比叡平幼稚園・比えい平保育園)で、山中比叡平学区社会福祉協議会会長の楠本耕之(こうし)さんと、比叡平三丁目自治会長の持田貞彦さんのお話をお伺いしました。

楠本さん

持田さん

地域通貨「福祉サービス券」(社協)、週1回のカフェ&マーケット「やまひ金曜カフェ」(社協)、住民による空き家や大木の管理「環境を良くする会」(三丁目自治会)などの先進的な活動の紹介と併せ、こうした取り組みができるようになった発想の転換や運営の工夫について、示唆に富んだお話しを伺うことができました。



楠本さんからは「福祉を遊ぼう」「目立つ社協を目指す」などの新しい社協像を打ち出して形にされてきたことや、「学区社協だよりの発行が活動のエンジン」という示唆、そして「福祉とは、何かをしてあげることではなく、あなたの幸せが私の幸せ、ということ」「真の自立とは、適切に人に頼ることができるということ」など、深いお話をうかうことができました。
また、持田さんからは、「やっている者が楽しくなければ人は集まらない」というモットーで役員や会員の楽しみを増やし、自治会の運営や参加が「嫌なこと」から「すすんでやること」に変えられたことで、活動が活性化してきたことをご紹介いただきました。
このあと、住民自らが周囲の里山管理をし、子どもたちの自然体験の場を提供されている「山中・比叡平里山クラブ」の活動現場も藤田稔さんのご案内で見学しました。ここでも「こちらから指示するようなことはせず、みんなが好き勝手にやるようにしている。」という、自ら遊ぶ、自ら楽しむ、という姿勢を大切にされていることがうかがえました。

藤田さん


この日の視察を通じて市職労のみなさんとも共有できたことは「遊び」「楽しみ」が、活動の活性化や持続性を高めている、ということでした。また、山中・比叡平の自治というものが、千年以上の歴史を持つ山中町という古い集落の「共同体の知恵」と、比叡平という新しい住宅地の「多様性、個人の自主性の尊重、合理的な発想」とが、互いに認めあい学び合って培われてきたものであるということも、とても興味深かったです。
古い集落と新しい住宅地が混在する、という状況は滋賀県のあちこちにあります。その「違い」を活かしあったこれからの自治、これからの地域コミュニティのあり方のヒントが、この山中・比叡平にはあると、あらためて実感できた一日でした。これからも、みなさんから学びながら、また、時にご一緒させていただきながら、安心で健やかで持続可能な地域コミュニティづくりに、引き続き取り組んでいきたいと思います。
なおこの日は、予定していた自主防災組織のお話しは、自主防災会会長さんのご都合がつかず、お伺いできませんでした。またの機会にぜひお伺いしたいと思っています。
【関連記事】
比叡平のお仲間で、雨水タンク7基を共同設置!
http://blog.goo.ne.jp/iniciative/e/3085eefa2a043e5331bed5cc299c95d3
【関連リンク】
・山中・比叡平学区社協紹介記事(2010年)
http://blog.goo.ne.jp/iniciative/e/3085eefa2a043e5331bed5cc299c95d3
・山中・比叡平里山クラブ
http://hieidaira.town-web.net/satoyama/
・市民協働による地域防災「東成地域防災のまちづくり」ワーキングチームのとりくみ(大阪市職労HP)
http://www.osaka-shishoku.or.jp/katsudou/info090101.html
2014年11月15日、大津市のプリンスホテルで開催されていた大阪市職員労働組合の拡大支部長会のエクスカーションで、大津市比叡平をご案内いたしました。
大津市職員労働組合さんとのご縁は、以前、雨水利用についてのお問い合わせをいただいたことがきっかけでした。
今回、大津で会合をするにあたり、どこかいい視察先はありませんかとの相談をいただいた際、防災、福祉、環境等の課題克服を地域コミュニティで自主的に取り組まれている比叡平を案内させていただくことにしました。大阪でも
おそらく直面していくであろう少子高齢化へのヒントも得ていただけると考えたからです。
プリンスホテルから比叡平に向かうバスの道中で、びわ湖の環境問題と住民運動の経緯や碧いびわ湖の活動を簡単にご紹介したあと、「住民交流まちづくりセンター」(旧比叡平幼稚園・比えい平保育園)で、山中比叡平学区社会福祉協議会会長の楠本耕之(こうし)さんと、比叡平三丁目自治会長の持田貞彦さんのお話をお伺いしました。
楠本さん
持田さん
地域通貨「福祉サービス券」(社協)、週1回のカフェ&マーケット「やまひ金曜カフェ」(社協)、住民による空き家や大木の管理「環境を良くする会」(三丁目自治会)などの先進的な活動の紹介と併せ、こうした取り組みができるようになった発想の転換や運営の工夫について、示唆に富んだお話しを伺うことができました。
楠本さんからは「福祉を遊ぼう」「目立つ社協を目指す」などの新しい社協像を打ち出して形にされてきたことや、「学区社協だよりの発行が活動のエンジン」という示唆、そして「福祉とは、何かをしてあげることではなく、あなたの幸せが私の幸せ、ということ」「真の自立とは、適切に人に頼ることができるということ」など、深いお話をうかうことができました。
また、持田さんからは、「やっている者が楽しくなければ人は集まらない」というモットーで役員や会員の楽しみを増やし、自治会の運営や参加が「嫌なこと」から「すすんでやること」に変えられたことで、活動が活性化してきたことをご紹介いただきました。
このあと、住民自らが周囲の里山管理をし、子どもたちの自然体験の場を提供されている「山中・比叡平里山クラブ」の活動現場も藤田稔さんのご案内で見学しました。ここでも「こちらから指示するようなことはせず、みんなが好き勝手にやるようにしている。」という、自ら遊ぶ、自ら楽しむ、という姿勢を大切にされていることがうかがえました。
藤田さん
この日の視察を通じて市職労のみなさんとも共有できたことは「遊び」「楽しみ」が、活動の活性化や持続性を高めている、ということでした。また、山中・比叡平の自治というものが、千年以上の歴史を持つ山中町という古い集落の「共同体の知恵」と、比叡平という新しい住宅地の「多様性、個人の自主性の尊重、合理的な発想」とが、互いに認めあい学び合って培われてきたものであるということも、とても興味深かったです。
古い集落と新しい住宅地が混在する、という状況は滋賀県のあちこちにあります。その「違い」を活かしあったこれからの自治、これからの地域コミュニティのあり方のヒントが、この山中・比叡平にはあると、あらためて実感できた一日でした。これからも、みなさんから学びながら、また、時にご一緒させていただきながら、安心で健やかで持続可能な地域コミュニティづくりに、引き続き取り組んでいきたいと思います。
なおこの日は、予定していた自主防災組織のお話しは、自主防災会会長さんのご都合がつかず、お伺いできませんでした。またの機会にぜひお伺いしたいと思っています。
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・山中・比叡平学区社協紹介記事(2010年)
http://blog.goo.ne.jp/iniciative/e/3085eefa2a043e5331bed5cc299c95d3
・山中・比叡平里山クラブ
http://hieidaira.town-web.net/satoyama/
・市民協働による地域防災「東成地域防災のまちづくり」ワーキングチームのとりくみ(大阪市職労HP)
http://www.osaka-shishoku.or.jp/katsudou/info090101.html
無農薬の、スイカの赤ちゃん。
Change Fuel, Change Feeling!
碧いびわ湖の総会2015&交流会報告
朝日新聞で綾さん宅のオープンハウスの記事が掲載されました。
「雨水の利用の推進に関する基本方針(案)」に関するパブリックコメントを提出しました
県と市町の職員さん向けに太陽"熱"活用のお話をさせていただきました。
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碧いびわ湖の総会2015&交流会報告
朝日新聞で綾さん宅のオープンハウスの記事が掲載されました。
「雨水の利用の推進に関する基本方針(案)」に関するパブリックコメントを提出しました
県と市町の職員さん向けに太陽"熱"活用のお話をさせていただきました。
2015年01月05日 Posted byaoibiwako at 10:32 │Comments(0) │▼疾る代表理事録(村上悟)
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