「新しい暮らしはいかがですか?」(綾さんのインタビュー・あまいろだより第15号記事より)

碧いびわ湖の情報紙「あまいろだより」第15号に掲載された綾まきおさんのインタビュー記事です。身近な自然とつながる住まいに、実際に暮らしてみて感じていることを、編集スタッフがお伺いしました。

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新しい暮らしはいかがですか?


 2013年5月にどっぽ村エコワークスの清水さんと素敵な木の家を建てられた綾まきおさん。碧いびわ湖の村上さんにより、雨水利用や太陽熱温水器も設置されています。自然エネルギーを利用した暮らしってどんな風なのでしょう。興味津々!お宅訪問してきました~。

  参加/綾まきお(施主)、村上悟(碧いびわ湖)
  聞き手(編集部)/中野かずこ、北岡ななつ

あまいろだより15号写真

まきお(以下ま)/この家は、どこを見ても景色が良くって、毎日気持ちいいし、うれしい。
かずこ(以下か)/うふふふ。いいな~。
ななつ(以下な)/なぜ木の家を建てたいと?
ま/自然素材が好きだったから、住むところもそうしたかった。シックハウス症候群とかも気になって、私自身、アレルギーがあって鼻水が出たりするし、ましてや子ども達にはできるだけ危ない環境は避けたかったし。でも、雑誌とか見てたら、木の家を建てようと思ったら、ものすごいお金がかかるの。だからどうしようって思ってたときにどっぽ村の清水さんと出会ったの。清水さんの家は安いみたいって(笑)
か/でもここはセルフビルドじゃないんだよね。
ま/うん。建ててもらった。
か/それでも、安かった?
ま/有名メーカーの木の家とくらべればね。
な/「安く建てられる」っていうのは、”安物”というわけじゃなくって、頭と技術を使って建てるって事なんやんね。木材も国産の材やし。
ま/説明を聞いてると、清水さんの家って形がシンプルでしょ。木材の長さを基準にして、無駄が出ないようにとか、すごく工夫がある。
か/でも、ここのおうちはシンプルというより、複雑にみえるよ?
ま/ここの土地が少し斜面になってるから、段差を利用して、スキップフロアやってみようって、清水さんがアイデア出してくれて。

雨水利用、太陽熱温水器を導入しようということになった経緯は?
ま/それはやっぱり、これまであった碧いびわ
湖さんとのおつきあいのなかで、いろんなお話聞いてて、ぜひ取り入れたいって思ってたからね。雨水をトイレの水や洗車に使えたらいいし、太陽熱温水器つけたらそのぶんガス代は浮いてくる。太陽熱温水器は、高い設備じゃないし、壊れにくい単純なシステムだし。
か/温水器のお湯は、キッチン、おふろ、シャワーで使ってて、温水器は屋根にあるんやね。
ま/屋根でできたお湯は、うちの場合、給湯器に入るようになってるの。
か/えっ?どういうこと?
ま/うちは都市ガスで、もしも温水器から下りてきたお湯の温度が足りなかったらガスでもう少し暖めることもできるの。
か/温度が足りてたら?
ま/そのまま落ちてくる。
か/温度管理は機械がやってくれてるの?
ま/例えば三八度って、設定した時に、温水器のお湯が高温だったら、給湯器が水を混ぜて三八度にして出してくれる。頭いいんだ。
か/すごいね~。ガス代はどう?
ま/まだ請求書が来てなくて(新居生活もうすぐ一ヶ月)まだわかんないんだけど。でも、お風呂のお湯はりの時、お天気がいいと給湯器の燃焼マークが全くつかないでもお湯が出て満杯になるの。そんな日は「今日はおひさまのお湯だ!」って子ども達とお風呂に入るの楽しい♪
な/ぬくもりそう~。そうやって自然の恵みのエネルギーを、子ども達との暮らしの中で使えるっていいね。
ま/これまでは、お湯ってスイッチひとつで出るから、どんなふうにエネルギーを使ってるのか実感が持てなかったけど、この家にきたらこれはお日様のお湯、今はガスのお湯、ここから出るのは雨の恵みの水って、ひとつずつに「想い」を乗せられる感じがする。そうすることでなにか変わる。ありがたいな。
か/太陽光のお湯は、どれくらいの量ある?
ま/今の季節だと、五人家族で、湯船にお湯はったら無くなるくらいかな。シャワーする時には、給湯器の炎のマークが、ぽって付くし。
な/へ~。でも、太陽のお湯か、ガスのお湯かが見えてくるんやね。これぐらいは使っていいとか、だんだん見当がついてくるよね。
か/いいね~。
ま/やってよかった。直に実感できるから。
か/雨水のほうは、何に使ってるの?
ま/駐車場の下に雨水の三・二トンの雨水貯水タンクがあって、トイレの水と、洗濯機につながってる。上水と雨水と二つの蛇口を付けてもらって切り替えられるの。でも、私、雨水で洗濯ってすこし抵抗があって、まだやってへんねん~。
な/雨水が無くなったらトイレのお水が枯れるってことにはならへんの?
ま/上水に切り変わるから大丈夫。
村上(以下村)/五人家族で、洗濯とトイレで使う水で三・二トンくらいがちょうどいいかなと思いますよ。季節で変わる部分はあるけどね。一年平均で。
ま/でも実は雨水使ってるって実感って、あ
んまりなくって。水道代の請求もまだやし。夫は、分かんないくらいがいいんだって言うけど。無理してないかんじで。
村上/雨水の実感か‥。例えば雨水で遊ぼうと思ったら上水より泡立ちがいいからシャボン玉が上手にできますよ♪
な/へ~そうなんや!あと、雨水利用の実感するためにはトイレに「使用のお水は雨の恵みです」って書いたらいいね。
村/それは、いるね!
な/これから梅雨で、いっぱい溜まるよ~。
ま/そうやね~ふふふ。
な/洗濯もしたらいいのに~。
か/ほんまや~しいや~(笑)「洗い」の時だけ雨水にしてすすぎは上水にしたら?
村/雨水を集める「樋(とい)」に設置しているコネクターには、メッシュの細かいフィルターがついてて、ゴミを取り除くのはもちろんなんやけど、降り始めの雨は入りにくいようになってて、泥水もはいりにくいようになってるからそんなに心配ないと思うよ。製品の説明には「食器洗いにつかえます」って書いてあるし。
ま/うち、洗濯の「洗い」には、お風呂の残り湯を使うからね‥。
な/まきおさんとこみたいに、うちはお風呂の残り湯使うからとか、うちは雨水でとか、やっぱり家庭ごとの事情もあるから、いろんなパターンを選べたりするといいんかな。そうすれば都会や住宅街でも自分の生活を大きく変えなくても取り入れられるよね。

自然エネルギーを活用した家を住宅街の中に建てたことの意味って?
ま/めずらしい家だとおもうんやけど、可能性を秘めたひとつのモデルケースになったらいいな。いろんな人に見てもらう機会を作りたいなと思う。まずはご近所さんにオープンにして、村上さん呼んでお話ししてもらえたらなって。
か、な/それは、いいわ~!
ま/大きな設備じゃなくても、雨水の利用は提案できるし。知るきっかけのひとつになればいいな。雨水貯めとけば非常時にも役立つし。
か/そうそう!
な/なるほどな~。
ま/この家を建てるのに、顔の見える人達とのやり取りがあって、いい循環でお金も回ったなって感じてる。家自体にも設備にも。それもすごい嬉しいことだったな。
な/もののやり取りだけじゃなくって、技術のことや、仕組みのことなんかを、どっぽ村の清水さん、碧いびわ湖の村上さん、他にも関わってくださった方に教えてもらいながら、人との顔が見える繋がりもできていったってことやね。
か/もし、修理が必要でも知ってる人やとすぐにお願いできるしいいよね。
ま/そうね!

(あまいろだより 15号 2013年6月発行 より)

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