特定非営利活動法人碧いびわ湖

　誰の家にも等しく降り注ぐ自然エネルギーといえば、お日様エネルギー。その熱を集めてお湯を沸かすのが、太陽熱温水器です。太陽光パネルで電気にするのもいいけれど、実は太陽熱をそのまま熱として使うのが効率的です。
　では、太陽熱温水器のある暮らしとは？
　昨年、大津市（旧志賀町）に新築され自宅に太陽熱温水器「サントップ」を設置された前井さんご夫妻に、お話を伺いました。


前井和人さん、玲子さん、響介くん
子育てと田舎暮らしに奮闘中のご一家です。新築にあたっては、朽木の杉を大黒柱に、伐採から加工まで大切に関わりながら建てられました。


前井さんご一家のおうち
屋根の上には太陽熱温水器と薪ストーブの煙突があがっています。


前井さん宅のお風呂
蛇口をひねると、お日様が沸かしてくれたお湯が出てきます。

電気にできるだけ頼らずに

－－－今のお家に引っ越されて１年ですね。　どんな暮らしをされていますか？
玲子さん＞住んでみて、いい所だと思っています。周りの自然も地域に住む人にも愛着を感じます。家や家族のことも、遠い国のことも考えながら、この地域の人たちとのつながりを大切にして暮らしています。
和人さん＞それほどのこだわりはないのですが、自然に素直に生きたいという思いくらいでしょうか。原発や電磁波など、気になることが多い電気にはできるだけ頼らない生活をしたいと考えています。

薪ストーブと温水器は財産

－－－なぜ太陽熱温水器を設置しようと思われたのですか？
和人さん＞実は、当初には太陽熱温水器は計画にあがっていませんでした。
　薪ストーブも設置したので、正直、えいや！と勢いで（笑）。都市ガスが入っていない地域なので、割高なプロパンガスを使わざるを得ないことも背景にありました。
　建物は県産材を主に利用して地元の大工の手で建てていただいた分、内装や設備はできるだけ安く抑える必要がありました。
　その中でも、薪ストーブと太陽熱温水器は、私としては頑張った設備というか、財産になったと思っています。山に近く、陽当りも良い自然に恵まれた地域ですので、今後の生活スタイルに欠かせないアイテムでした。
　かかった費用は４０万円ほど（本体＋部品＋施工費）でしたが、今後、長く使っていけると思うと、決して高くない買い物だったと思います。

前の日のお湯も使える

－－－実際はどうやってお使いですか？
和人さん＞主に、お風呂のお湯にそのまま使っています。５月から１０月くらいまでは、晴れの日なら追い炊きなしで、十分お風呂で使えます。また冬でも、ガス給湯器へぬるま湯を供給してくれるので、少しでもガス使用量を軽減できていると感じています。また、この機種は保温性能がいいので、涼しい秋口や春先、曇りの日も、前日が晴れだと、温まっていたお湯が残っていたりします。

－－－太陽熱温水器を入れてよかったなぁ、と思うのはどんなことですか。
和人さん＞晴れの日が、いままで以上に嬉しくなりました。

－－－さいごに、太陽熱温水器に興味はあるけど、どうしようかなぁ、と思っている人に、一言、メッセージをお願いします♪
和人さん＞太陽光発電には手は届かないけど…と思っている方がいたら、ぜひご検討ください。個人的には、太陽はそのまま熱利用するほうがシンプルで効率も良いと考えています。




太陽熱利用についての詳しい情報はこちらです
　→「はじめよう、太陽熱利用」




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