だれも知らない下水道
だれも知らない下水道
著:加藤英一
北斗出版
1993年
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(本書の帯より引用)
過大で 安易な計画が まかりとおる 下水道の
ブラックボックスを 読み解く
住民が選ぶ汚水処理システムとは
膨大な時間と費用を要する下水道事業はなぜ改められない
のか。本書は既存の計画内容や統計資料を分析して赤字の
原因や下水道行政の実態にせまり、汚水を発生源のすぐ近
くで処理することの大切さを強調する。また、川や湖の汚れを
減らしていくための実例として、琵琶湖をフィールドに、<琵琶
湖汚染半減作戦>を提案する。
今や合併処理浄化槽など下水道以外の汚水処理方式が積極
的に評価される時代になった。著者は、水質・建設費・建設期
間・維持管理費・住民自治などをもとに、地域の状況に合った
水処理システムを住民がどのように選んだらよいか、豊富な事
例を上げて検討している。
* * *
配送員のひと言メモ
私、1976年生まれ、東京のニュータウン育ちで、
「水洗トイレ(下水道)」が当たり前でした。
汚水処理と言えば、「水洗」か「ぼっとん(便所)」か
くらいの違いしか知りませんでした・・・。
環境生協に入り、その運動の変遷を見聞きする
中で、「合併浄化槽」という言葉に出会いました。
下水(汚水処理方式)にもいろいろあることを知り
ました。
この本、ちょっと難しいですが、下水道というまさ
に「ブラックホール」について、かなりわかりやすく
書いてくれています。
地方自治体がかかえる巨額の債務の主要な一因
として、地域の実情に見合わない下水道事業(計
画)が指摘されています。
「子どもと湖が笑っている―――びわこ未来」を考え
る時、地域の汚水処理方式を、私たち住民が主体的
に考え、地域の実情にあった方式を選択していきたい
なと思います。
下水道という「ブラックホール」を知る手がかりとして、
おススメの1冊です。
2009年08月12日 Posted byaoibiwako at 17:07 │Comments(0) │おすすめ書籍
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