設立趣旨

特定非営利活動法人 碧いびわ湖
(設立趣旨)
 琵琶湖には、不思議な力があります。
それは、人を変え、社会を変える力です。
 今から30年前、赤潮に覆われた琵琶湖は、流域に暮らす私たちに変革を迫りました。洗濯機を車に積んで回った「せっけん運動」は、県民のせっけんの使用率を70%にまで引き上げました。うねりを増した運動は、その2年後にリンを含む洗剤の使用・販売を禁止する「琵琶湖条例」の制定へとこぎつけます。
 しかし、あれから30年を経た今も、琵琶湖は楽観できる状況にありません。大幅に減ってしまった漁獲高はいまだ回復の兆しがなく、小魚を餌にしている県の鳥カイツブリもその数を減らしています。
 私たちの老後や子どもたちの将来への不安も、日に日に大きくなっています。地球温暖化、化学物質汚染、放射性廃棄物処理などの環境問題と、世界を覆う経済不安が、未来に暗い影を落としています。
 今や、琵琶湖が社会を変える力は、消えてしまったのでしょうか。
 いいえ、そうではないと思います。琵琶湖は、本来のにぎわいを失ったままであり続けることで、私たちの変革がまだ道半ばであることを示しているのではないでしょうか。
 一部の分かり合える人々だけが変わっても、社会全体は変わりません。考え方や境遇の違う人々ともつながり合い、共に変わっていくことの必要性を、琵琶湖は私たちに問いかけているように思います。
私たちは、日々の「買い物」を変えることで、社会を変えようと思います。「買い物」を、単に物を手に入れる行為と捉えるのではなく、物を作りだす「人」とつながりあって「地域」にはたらきかける行為と捉えることで、買い物に「地域を変える力」があることに気付いたからです。
お米は、琵琶湖の水源の里に暮らす、山と川と読書が好きな若い農家から買うことができます。ストーブにくべる薪は、火のある暮らしの虜となってこの仕事を選んだ、はにかみ屋の薪屋さんから買うことができます。そうした買い物を、事業として提供し、広めていくことが、私たちの役割です。
 買い物が変われば地域が変わり、地域が変われば琵琶湖が変わります。
また、人と地域とのつながりを感じられる買い物は、私たちの日々の暮らしに揺るぎない安心感をもたらします。
 共につくりましょう。「地域とつながる買い物」を。
私たちのために。琵琶湖のために。そして、子どもの未来のために。
2009年3月28日 
特定非営利活動法人 碧いびわ湖 設立発起人代表 村上 悟

◆「碧いびわ湖」について(関連記事)◆
→組織概要
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2009年08月03日 Posted byaoibiwako at 22:50 │Comments(0)組織概要

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