こんにちは。住まいづくり担当の村上です。
学習会などでお話させていただくとき、「太陽熱温水器が一台あれば、平均的な家庭のお風呂の給湯エネルギーの30〜50%がまかなえます」、と申し上げていますが、それはあくまで「平均的」な場合。
お湯を大切に使って使用量を減らせば、60〜100%近くをまかなうことだってできます。
…ということを申し上げてきたのですが、このたび、どっぽ村の伊藤利恵さん・清明さんご夫妻から、そんな実例報告が届きました!
伊藤さんのお宅は、ご夫婦と小さなお子さん2人の4人家族。
今年の4月、おうちに太陽熱温水器(寺田鉄工所製・サナース200L・真空ガラス管型)を設置し、湯船のお湯に使えるようにされました。
この機種は、リモコンに温度が出るようになっています。それを朝夕、記録をとってくださったのが、下記の通り。
晴れの日、朝と夕方で比較すると、30〜40℃、温度が上がっているのがわかると思います。
一般的な家庭であれば、お湯を使い切ってしまうので、朝は水になってしまうのですが、伊藤家では、半身浴程度にお湯をためて使われるので、温水器の中のお湯を使い切らないため、水が混ざっても、湯温が下がりきりません。
また、真空ガラス管式のこの機種は保温性能が高いので、夜でもあまり冷めず、曇りや雨でもあまり冷めません。だから朝でも温かいし、数日は曇りや雨が続いても、前日のお湯を持ちこして使えます。
そんなわけで、夕方の湯温は最低で49℃。
お風呂のお湯としては40〜42℃あれば十分ですから、5月はずっとお日さまのお湯だけでいけたそうです。
さらにシャワーも使わず、湯船のお湯だけでまかなわれたので、6月以降今日まで、石油を一滴も使わず、ずっとお日さまのお湯だけでお風呂に入れたそうです。
以上、「太陽熱温水器の設置」と「お湯の使用量の削減」を一緒に実践することで、石油やガスの使用量の大幅削減が可能(場合によって春から夏は100%も可能!)という、うれしいニュースでした。
さいごにひとこと、伊藤さんの喜びのお言葉を。
「おひさま、ばんざーい(^^)v」
(追記)
この記事掲載後、伊藤さんが9月の記録も送ってくださいました。
晴天続きだったこともあって、9月は50℃を一度も切ることなく、やっぱりお日さまのお湯だけでいけました!
5月に比べて、水道の水温が上がっている影響も大きいと思います。
「あとはこのまま、いつまでいけるかが楽しみ。冬はマキ風呂釜と合わせて、灯油の使用を最小に抑えたい!と、思ってまーす。」とのことです。
太陽熱利用についての詳しい情報はこちらです
→「はじめよう、太陽熱利用」
<<身近な自然とつながる住まいへ(碧いびわ湖の住まいづくり)